猫と一緒に生活する上で、食事と同じくらい大切なのはトイレですよね。
キレイ好きな猫は、トイレが汚れていたり、気に入らなかったりするとガマンしてしまい、病気になることもあるのです。
人間だって、毎日使うトイレは快適で清潔な方がイイに決まってます。
基本的にはこまめに掃除してあげることさえ気を付ければ問題はないのですが、毎日使うものだけに、猫や人間の身体への影響も考えてみたいと思います。
今回は、市販されている猫砂の原料タイプに分けてメリットとデメリットをまとめています。
鉱物(ペントナイト)
ペントナイトという粘土の一種である鉱物を原料として作られた猫砂は、市販されている猫砂の中でも一番ポピュラーですよね。
猫が好むサラサラの砂の形状は、本能的に使いやすい砂というメリットがあります。
価格も安価なものが多いため、コストを考えるとペントナイトの猫砂を使う人が多いのも納得です。
ただ、オシッコを固めるために粘着剤が使われています。
植物性のデンプンを原料にしている粘着剤なので、有害ではないのでしょうが、ペントナイトの粉が体内に入ると固まるので、少しずつ体内で蓄積されると考えると猫にも人間にも100%安全とは言えないのですよね。
厚生労働省で有害な粉塵のランクでは、あのアスベストほどではないですが、第一類粉塵に分類されています。
猫のトイレはクセがあります。
たとえば、砂に顔を突っ込むようにしてホリホリする子もいます。
また、トイレの後に肉球を舐めてキレイにする子もいます。
しかも、トイレ掃除や砂の交換時には、部屋の中にペントナイトの粉が舞います。
それを人間も吸い込むのですから、長期的に使用するのは少し怖くなってきます。
重いので、買い物するのも大変という点もデメリットを感じるのですが、我が家の猫たちはペントナイトのトイレが好きなので、家の中のトイレの3分の1は今もペントナイトを使っています。
シリカゲル
シリカゲルは、お菓子などの食品の乾燥剤に使われるものと同じです。
化学物質なので、猫たちの身体のことを考えて、うちでは使ったことはありません。
ですが、乾燥剤の原料だけあって、水分を吸収するパワーは優れているようです。
猫の健康を考えると、そのまま猫砂として使うのはためらいますが、システムトイレのすのこの下のシートの上に使っている人もいます。
紙製(再生パルプ)
紙製の猫砂は、軽くて処理もラクなので、人気が高いですよね。
そのままトイレに流せるタイプもあるので、ゴミも少なくなって便利です。
再生パルプを原料にしているので、環境にもやさしいし、メリットも多いと思います。
ただ、吸水性ポリマーや粘着剤など、紙以外に使用されているものを確認してみないと、安全なのかどうかわかりません。
とくにオシッコを吸収すると青くなるタイプは、どんな色素が使用されているのか確認したいところですね。
おから
豆腐を作る時に出る絞りカスのおからは、健康志向の食生活の役立つ食材として人気があります。
そんな食品にも使えるおからを原料にしている猫砂は、安全性の面でも安心できます。
軽くて運びやすいですし、猫の身体に入っても心配ありません。
粘着剤が使われていますが、植物性のでんぷんが原料であれば有害ではありません。
ただ、おから特有のにおいがあると、猫が嫌がるかも知れません。
製品によっては、おからのにおいを消すために、香料や消臭成分が含まれることがあります。
そういう添加物が猫の体内に蓄積することを考えると、余計な添加物が使われていないものを探すことが大切だと思います。
木製(ひのき)
ひのきの廃材を使った木製チップの猫砂は、安全性の面を考えて作られています。
ひのきに消臭作用があるので、消臭剤や香料が添加されていないものは、さらに安全性の面で安心できます。
コストの面では、他の猫砂よりも高めですが、猫と人間の身体への負担をできる限り軽減したいのなら、木製の猫砂が良いのではないでしょうか。
利便性とコストと安全性を考える
今回は、市販されている猫砂のメリットとデメリットをまとめてみましたが、環境の違いや猫の頭数の違いもあるので、一概にどれがベストとは言えません。
健康を考えて少々お高めのひのき製の猫砂を使っていても、勿体ないからとケチってしまえば、猫にとって良い環境のトイレではなくなります。
自分ができる範囲で、最善の方法を考えながら選ぶのがベストなのではないでしょうか。
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