毎年のように大規模な災害が起きているので、他人事とは思わずに災害時の準備をしなくてはならないですが、近年よく問題になるのが災害時のペットのことです。
ペット同行可の避難所も増えていますし、ペットと一緒に参加する避難訓練などを行う自治体も増えています。
そういう事態にならないことを祈りつつ、万が一のための準備をするのは飼い主の責任だと思います。
たとえば、災害時のための飲料水を備蓄している方は多いと思いますが、人間用の飲料水を飲ませるのが心配という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
猫はとくに飲料水には気を付けなければならないことがあります。
そこで災害時の猫の飲み水について考えてみました。
猫用の飲料水の必要性
災害時の断水は命にかかわります。
人間も動物も同じで、脱水症状を起こすと命に危険が及びます。
水道が復旧するまで、給水車などが来てくれるまでどれほどの時間がかかるかわかりません。
そのためにも、3日分の水を最低限備蓄するように推奨されています。
この時、人間用の飲料水と同じものをペットに与えるのは基本的には問題ないのですが、硬度の高いミネラルウォーターを与えるのは猫には良くないのです。
猫は尿路結石ができやすいことは猫飼いの皆さんならご存じだと思います。
少ない水分で生きられるように、濃度の高い尿にして排出するからなんですね。
そのため、カルシウムなどのミネラルを多く含む水は、猫の健康を害する恐れがあります。
尿路結石になると、オシッコのときに痛がったり、血尿が出ることもあります。
それが原因で膀胱炎や尿路が詰まって腎臓を急激に悪化させてしまえば命にかかわります。
水道が復旧するまでの数日間のことなら、そんなに神経質にならなくても・・と思うでしょう。
もちろん、脱水症状を起こしても命の危険はあるので、緊急性のある事じゃないと言われればそうなのです。
しかし、災害時は動物にも大きなストレスを感じているので、いつも以上に体調を崩しやすく、水や食べ物を受け付けなくなることも考えられるため、少ない水分で結石ができやすくなるというリスクもあるわけです。
猫が飲む水の量は3kg~5㎏の体重であれば150~200mlです。
500mlのペットボトル1本分あれば2~3日分は確保できるので、可能であれば猫用の飲料水の備蓄も考えておいた方が良いのではないでしょうか。
PHバランスキャットウォーター
こちらのキャットウォーターは、ミネラルを含まず、猫が飲みやすい軟水です。
大容量タンクでも発売されていますが、こちらは500mlのボトルなので災害時用の備蓄におすすめです。
多頭飼育のご家庭の場合は4リットルの大容量タイプでも良いかも知れませんね。
この水であれば、猫に安心して飲ませられます。
これまでに尿路結石や膀胱炎を経験したことがある猫さんならもちろんですが、今までそういう病気になったことがなくても、恐怖や不安から水を飲む量が極端に少なくなる子もいるので、飲料水には十分に気を付けてあげたいですね。
長期の断水にも備える
キャットウォーターの備蓄分がなくなったあとも水道が復旧しないケースも考えて、給水される水を猫の与えるときに役立つものをご紹介します。
こちらの軟水スティックは、小さなスティックタイプでペットボトルに入れておくだけで軟水化する便利なものです。
水皿にそのまま入れておいても問題ありません。
不織布やマイクロプラスチックの袋などを使用せず、安全にこだわっているものなので災害時だけじゃなく日常の猫の飲み水を作るのにも適しています。
電動の給水機のモーター音を怖がったり、飛び散らせてしまい使えないなどのお悩みのある方にもおすすめですよ。
我が家ではずっとこの軟水スティックを使っています。
まとめ
災害時には想定外のことが起こるので、準備したことが役に立たないかも知れません。
それでも、小さな命を守るのは私たち飼い主です。
できることは備えておきましょう。