猫も人間と同じく、便秘になりやすい、下痢しやすい、軟便になりやすいなど個体差があります。
しかし飼い猫の場合は、毎日食べるキャットフードがベースになるため、食べ物の影響でおなかの調子に影響することはあまりないのです。
おなかの調子が整わない原因はいろいろ考えられますが、食べ物が考えられる場合は、フードをコロコロ変えたり、おやつの与えすぎは気を付けないといけません。
おなかの調子が乱れやすい猫のためには、日々の食事とお通じを記録しておくと原因を突き止める手助けになります。
食べ物が合わないのか、食べ過ぎなのか、それともストレスなどが原因なのか。
日々の猫の記録の中にヒントが見つかるかも知れません。
そして、おなかの調子を整えるために続けられるものを見つけられたら、良いお通じをキープできるのではないでしょうか。
ときどきおなかをこわす猫
我が家には2匹の猫がいます。
そのうち1匹のメスの三毛にゃん子は、時々おなかがゆるくなります。
時々の間隔としては数か月に一度のこともあるし、一か月間隔のこともあります。
嘔吐や吐き戻しは滅多にしない子なのです。
おなかがゆるくなる原因としてはっきり思い当たることは、抗生剤を服用したときです。
慢性的な鼻炎がある三毛にゃん子ですが、時々かなり程い鼻炎を起こします。
病院へ連れていくと、大抵は抗生剤を処方されます。
しかし、飲み始めて数日で下痢と嘔吐が始まります。
結局は飲み続けられずに点鼻薬などに切り替えるのですが、中途半端な抗生剤の服用によって耐性菌を作る結果になってしまうのが怖いので今は抗生剤の処方はしていません。
抗生剤は腸内細菌も攻撃してしまうため、胃腸の調子を崩してしまうことは人間にもよくあります。
乳酸菌を一緒に飲むことも試しましたが、あまり効果はありませんでした。
このように、薬による反応でお腹を壊すのは原因がハッキリしているので、その原因を取り除けば改善するのです。
問題は、思い当たることがないのに軟便や下痢をするときです。
何日も続く場合は、病院で検便する必要がありますが、一日だけだったり、ほんの少しの軟便(最後のほうだけ柔らかい末端軟便)のときは悩みます。
整腸剤を飲ませると普通の状態の便になることが多いのですが、原因がわからないというのは不安なものです。
獣医師に相談してみる
うちの三毛ニャンが4月の初旬から何度か軟便になったので、5月のワクチン接種時に獣医師に相談してみました。
ずっと軟便下痢が続くようなら、検査する必要もあるが、1日で普通の便になるのであれば、腸内環境の変化が原因ではないかと言われました。
まずは、食べ物との因果関係を疑うと。
そこで獣医師は、毎日の食事とおやつのお通じの記録を残すことを提案してくれました。
うちのニャンコたちは、ドライフードを主食としています。
それぞれ好みがあるので、数種類をローテーションにしています。
チュールはサプリを飲ませるために1日1本の半分くらい。
ウェットフードは最近はほとんど食べなくなっていました。
食べたフードの種類と量を記録して、軟便になったときは整腸剤を飲ませていると、落ち着くときもあれば末端軟便になることも・・・。
しかし、そのうち原因と思われることがわかってきたのです。
ずっと食べてきたフードなのに
うちの三毛ニャンは、子猫のころからニュートロナチュラルチョイスの穀物フリーシリーズを食べてきました。
ダッグ、サーモン、チキンの3種類のうち、一番好きなのがチキン、その次がダッグです。
基本的にお肉系が好きな子なので、この2つをローテーションで食べ続けてきました。
今5歳なのですが、4歳になる少し前くらいから食いつきが悪くなったので、ロイヤルカナンやオリジンなどを試して、ロイヤルカナンの2つの味を気に入ってくれたので主に食べるフードを変えました。
ですが、ニュートロも全く食べないわけじゃないので、3分の1くらいはニュートロを食べる割合にしました。
それまでほとんど問題なく、時々軟便になってもすぐに治るので心配してなかったのです。
しかし、軟便から下痢になったときの前夜のことを思い出すと、原因がニュートロナチュラルチョイスにあるのではないか・・・と考えました。
というのも、ニュートロナチュラルチョイスがなかなか入荷しなくなり、店頭でもネット通販でも手に入りにくい状態になりました。
とくにうちの子が好きな穀物フリーのチキンとダッグはネットでも入手困難に・・。
仕方なく与える量を減らして、探し続けていました。
あるとき、やっとネットで見つけたので5つまとめ買いをしました。
価格はこのご時世なのでかなり値上がりしていましたが、背に腹は代えられません。
届いたその日の夜、ニュートロナチュラルチョイスチキンをお皿に出すと、夢中で食べていました。
久しぶりに満足するまで食べる様子を見て、私も嬉しくなったのですが、その次の日の朝、少し軟便になりました。
そして翌日は下痢をしたのです。
下痢止めと整腸剤ですぐに治ったのですが、その後もちょっとずつ軟便になることがあるので、気になっていたわけです。
獣医師が食べ物を記録して、便の状態の変化を見ると原因が見つかるかもしれないと言っていたのを思い出し、ニュートロナチュラルチョイスをやめてみたのです。
お皿を見つめて待っている姿を見るのはつらいですが、おなかがゆるくなるのを放置するわけにはいきません。
ニュートロナチュラルチョイスをやめてみると、軟便は改善しました。
やはり原因は食べ物だったのか・・・
しかし子猫のころからずっと食べてきたフードです。
なぜだろうかと思ったのですが、原材料の産地が変わったり、配合割合が変わったりすれば、それだけでも軟便になる子はいるのだそうです。
入手困難になったのは、世界的に穀物が不足しているということなのか。
そのために、もしかしたら原材料にも変更があったのかも知れません。
品質が悪くなったわけじゃなく、うちの猫のおなかが変化に追いつかないのだと思います。
好きな味なのに食べられないなんて、可哀そうなのですが今は我慢してもらうしかありません。
ちなみに、整腸剤を飲ませるとほんの少しの末端軟便ておさまるので、獣医師は許容範囲ではないかと言われましたが。
アレルギーによる反応であれば、整腸剤で改善することは望めないということで、可能性としては腸内細菌のバランスがフードの変化に対応できないのではないかと。
整腸剤は動物病院で軽い軟便や下痢、消化不良のときに処方されるビオイムバスターを1日2回飲ませていました。
サプリメントではなく、医薬品として市販されています。
ずっと続けても問題はないものだそうですが、軟便が治ったら飲ませる必要はなくなります。
猫にも腸活は必要
うちの三毛ニャンが急におなかが弱くなった理由には、加齢もあるのかも知れません。
猫は人間の7~8倍のスピードで老化すると言われています。
つまり5歳になった猫はアラフォーというわけです。
人間もアラフォーになると、今までなんともなかったのに急に胃腸が弱くなったりしますよね。
焼肉に行けば、カルビよりもロースとか、揚げ物が苦手になったりとか。
ニュートロナチュラルチョイスはずっと食べてきたフードだけれど、原材料の産地が変わったり、成分割合が変わったりすれば消化酵素や腸内細菌が対応できないかもしれません。
やっと手に入った嬉しさで、いつも少量しが出さなかったのに1食分たっぷり食べてしまったことでおなかがビックリしてしまったのかも知れないと考えました。
ニュートロナチュラルチョイスを今後も一切与えないのかどうか迷った結果、腸内環境を改善して少しずつ慣らしてみようと考えました。
腸活と言えば、善玉菌のエサになるオリゴ糖や善玉菌を働かせる酪酸菌やビフィズス菌が有効です。
それなら人間用のサプリや整腸剤でも対応できると思ったのですが、どの程度与えればいいのかわからないので獣医師に相談してみると驚きの回答が・・。
人間用では、猫の強い胃酸に負けてしまうので、量を沢山与える必要があると言われたのです。
犬や猫は人間よりも胃酸が強いのですね・・。
たしかに乳酸菌は胃酸で死滅してしまうので、胃酸に負けない有胞子乳酸菌をたっぷり与えないとあまり効果はないと。
オリゴ糖は胃酸に影響されないので、オリゴ糖をまず与えてみると善玉菌のエサになるので良いのですが。
POCHI HP・MAX消化器サプリ
人間用では猫の腸活には弱いことがわかったので、ペット用のサプリメントを探してみると、まさにうちの三毛ニャンに良さそうなものが見つかりました。
これは猫用サプリとして開発されたものです。
原材料を見ても、食べ物によって軟便になることがある猫には良さそうなものがたくさん入っています。
●原材料
海草粉末 DLメチオニン 塩酸Lリジン 微生物由来生成物(ドリセラーゼ) 納豆菌 酪酸菌 フラクオリゴ糖 トルラ酵母 キトサン●給与量(1日)
ティースプーン1/4杯~1/2杯程度 *ティースプーン1杯は約3g程度【原材料と解説】
○アミノ酸
成長促進・抵抗力をアップするアミノ酸
メチオニン・リジンの2大アミノ酸には、筋肉を増やしながら体脂肪を減少させる働きがあります。
内臓の機能や抗病力のアップが期待できます。
アミノ酸スコアを補正し、無駄なく食事を利用できます。○複合消化酵素(ドリセラーゼ)
プロテアーゼ・・・タンパク質分解酵素
セルラーゼ・・・セルロース分解酵素
ペクチナーゼ・・・ペクチン分解酵素
タンパク質の利用効率を高めます。
特に植物の細胞を守っている細胞壁の構成成分であるセルロース、ペクチンを分解し、植物性の栄養吸収を高めます。○キトサン
カニやエビなど甲殻類に含まれる食物繊維・キチン質から精製された成分です。
脱コレステロール、
消化機能を改善する腸内有効菌の増殖、
重金属など有害物質の吸着・スムーズな排泄、自然治癒力のアップ。○納豆菌
納豆菌は胃酸に冒されることなく、腸まで生きたまま届き腸内環境を整えます。
また、消化酵素の産生、ビタミンB群の産生なども行います。○酪酸菌
抗腐敗性酪酸菌は悪玉菌の排除、善玉菌の増殖を促し腸内細菌叢の平衡を維持します。
消化酵素を産生し炭水化物の分解とビタミンB群の産生によって栄養分の消化吸収を高めます。○フラクトオリゴ糖
フラクトオリゴ糖はそれぞれの個体が持つ、体に合ったビフィズス菌をはじめとする腸内の善玉菌の栄養源となり増殖させます。
早速ですが入手して、チュールに混ぜて与えています。
ニュートロナチュラルチョイスはほんの数粒をロイヤルカナンに混ぜながら、様子を見ていますが今のところビオイムバスター1日1回に減らしても便は良い状態を維持しています。
今後はビオイムバスターをやめて、POCHI HP・MAXだけでもおなかのコンディションが安定して欲しいです。
三毛ニャンのおなかのコンディションについては、また追ってご報告します。