猫は腎臓、膀胱、尿路とオシッコに関する器官が弱い生き物です。
亡くなる原因の約8割が腎臓に関わる病気だと言われていますから、いかにオシッコに関する器官の健康を守ってあげることが大切なのかわかります。
砂漠で生きていた猫がルーツなので、仕方ないことなのかも知れませんが、できる限り水をたっぷり飲める環境を整えることが重要だと思います。
我が家では、水遊びをする子がいるので、自動給水器は使っていません。
ホントなら、ろ過フィルターの付いている自動給水器を使いたいのですが、水遊びが原因でショートしたりすると怖いので、使えないのです。
そのかわり、家の中には6か所も水飲み場を作っています。
お水が美味しくなる陶器を使ったり、飲みやすい形状のウォーターボウルを使ったりして、水を飲む機会を増やすように工夫しています。
水は塩素や雑菌を取り除いて浄水したもの使っています。
ところが、人間用に浄水した水では、猫の下部尿路対策には不十分だとわかったのです。
しかも、住む場所によっては、リスクが高くなるとか・・・。
慌てて猫の下部尿路対策のために、飲み水の変更をしました。
猫の尿路結石とは
猫を飼っている方なら今さらだと思いますが、簡単に尿路結石についてチェックしておきましょう。
尿路結石とは、腎臓、膀胱、尿管、尿道などに結石や結晶ができてしまい、オシッコが出にくくなることです。
人間にも起こります。
人間も男性の方が多いのと同じく、猫もオス猫がなりやすい傾向があります。
尿道が長いので、カーブのところで石が詰まりやすいのが原因と考えられます。
年齢が若い猫は、尿がアルカリ性に傾くことが原因とされるストルバイトが多くみられます。
7歳以上のシニア猫は、カルシウムなどが結晶化するシュウ酸カルシウムが多くみられます。
どちらもキャットフードでケアしたり、サプリメントなどで対策するなど、日々の食生活が重要ですが、何より水をしっかり飲むことがポイントです。
あまり飲みたがらない猫もいますが、そういう子はウェットフードなどで水分を摂らせるように工夫しないといけません。
幸い、うちの猫たちは水をよく飲みます。
水を美味しそうに飲む様子を見て、安心していたのですが・・。
水道水の硬度をチェック
人間と同じく、浄水した水を与えていたのですが、あることがきっかけで、人間と同じでは十分な対策とは言えないことがわかりました。
そのきっかけとは、テレビ番組です。
「月曜から夜ふかし」という番組の中で、千葉県に住んでいるご夫婦が、ある悩みを相談していました。
そのご夫婦は転勤族で、数か月前に千葉県に引越してきたそうです。
そこで気になったことが、シャンプーの泡立ちがとても悪くなったことでした。
シャンプーの消費量が急に増えたので、不思議に思っていたそうです。
その方は愛知県出身で、実家に帰ってお風呂に入ると、まったく泡立ちが違うので驚いたそうです。
番組で調べた結果、千葉県の水道水の硬度が原因だとわかりました。
千葉県は、利根川水系の水を水道水に使っていますが、水源からの距離がとても長いのです。
関東は水源になる山が少ないので、長い距離を流れる間にカルシウムなどのミネラルを多く含みます。
そのため、硬度が高くなるわけです。
日本では沖縄県の水道水が一番硬度が高いのですが、千葉県は2位です。
一方の愛知県の水道水は日本で一番硬度が低い軟水なのです。
カルシウムなどのミネラルの含有量は、泡立ちを大きく左右します。
千葉県でも浄水場によって多少の差はありますが、最も高度が高い木更津周辺の美容院などでは水道水を軟化させる軟水器を使っているところもあるそうです。
じつは私も愛知県出身の千葉県在住です。
千葉県に来てから、シャンプーの減りが早いと思っていましたが、年齢のせいで脂っぽくなったのだと思い込んでいました。
ですが、お風呂の鏡や蛇口の水垢がすぐについてしまうことや、透明のグラスが曇りやすいことなど、言われてみれば変だと思ったこともあったのです。
自分の住んでいる地域の水道水の硬度を調べてみると、70㎎前後だったので、中程度の軟水の範囲だとしても硬度の高い水です。
出身地の愛知県は50㎎以下の軟水だったので、その違いは大きかったと思います。
ただ、シャンプーの泡立ちが悪いのは別に構わないのです。
問題は猫たちが毎日飲む水が硬度の高かったことですよ!
まだ年齢が若いとはいえ、尿路が弱点だとわかっているのに、何も対策しないわけにはいきません。
すぐに飲み水の対策を考えました。
今回は一定の地域の話になりますが、もしも気になった方はお住まいの地域の水道水をチェックしてみることをおすすめします。
お住まいの都道府県のHPなどで、チェックできます。
軟水化する方法
猫の下部尿路対策のために、軟水を飲み水として与えたいと考えた時、どのような方法があるかまとめてみました。
軟水化装置
水道水を軟水化する本格的な装置を取り付ければ、その後は定期的にフィルターを交換するだけです。
ただ、一般家庭用ではなく業務用がほとんどなので、安くありません。
軟水フィルター付給水器
飲み水のホコリや毛を除去しながら、猫が水を飲みたくなるように工夫された自動給水器はすっかりおなじみですね。
こまめに飲み水を交換できない時には、ホントに助かりますよね。
軟水化フィオルターは交換用が別売りされています。
市販の軟水を使う
多頭飼育ではないのであれば、市販されている軟水を使うのもいいと思います。
1匹の猫が飲む量はわずかです。
ペット用に超軟水化された水なら、安心して与えられると思います。
軟水化ポット
水道水を入れて5分でミネラルやカルキなどを除去する軟水化ポットも手軽で便利です。
新鮮な水を飲みたがる猫は喜ぶのではないでしょうか。
交換用フィルターを定期的買い足すだけなので、コスト的にもイイですね。
軟水化スティック
水に入れておくだけで、軟水化できるスティックです。
同じようなタイプのものがいくつか販売されています。
安全性にこだわっているものを見つけたので、うちでも購入しました。
自動給水器を使わない、1日1回の交換で1.5~2リットルの水を使うことなどを考慮して、コスト的にも続けやすいので選びました。
水の味の変化に気が付いているかおづかわかりませんが、変わらず飲んでいるので安心しました。
硬度74㎎が14㎎まで下がって、超軟水化するという優れものです。
軟水スティック【追記】
まとめ
今回、たまたまテレビを見ていて、住んでいる地域の水道水の硬度が高いことを知りました。
硬度を下げる機能を持った浄水器を使わなければ、浄水しても猫たちの下部尿路対策には不十分だということも知るきっかけになりました。
気にし過ぎかも知れませんし、考え過ぎかも知れません。
ですが、苦しませるリスクが少しでも下がるのなら、できる対策はしておこうと思っています。
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